2010年04月10日

美味しいおだしのひき方

我が家では、昆布だし、一番だし、二番だし
と三種類のだしをいつも冷蔵庫に常備しています。

寒い夜に、お腹がすいて冷蔵庫を開けて、おだしのストックがあると嬉しくなる。

「一番だしがあるから温かいおうどん作ろうか?」
「いいね」

なんて会話が我が家の日常。

これがないと始まらない。なくてはならない我が家のおだし。

DSC_0376.JPG


昆布だし(写真中央)は、あらかじめ4〜5センチに切って瓶に
保管しておいた昆布を麦茶などの容器に入れて水に浸しておくだけ。
これで何日か冷蔵庫で保管できます。

きちんと良い昆布を選び、水でゆっくり戻すと昆布がしっかり水を吸って
倍くらいの大きさに戻り、火を通すよりも上品なおだしが出ます。

この方法は、感激するほど美味しい茶碗蒸しを出す割烹のご主人から
教わった方法。
鍋に入れて沸騰する前にすぐに取り出しちゃったら表面の味しか出ていない
からもったいないと、そのご主人はお話しされていました。

この昆布だしは、我が家は味噌汁を作るときによく使います。
ただ、この昆布だしだけだとちょっともの足りない。

この昆布ダシ+だしの出る素材を入れるとぐっと味に深みが出ます。
例えば、しいたけ、舞茸、しめじやなめこのキノコ類、
大根、さつまいも、かぶ等の根菜類、他にも切り干し大根など・・・
これらの味の出る具材と昆布だしを鍋に入れて水から煮るのがポイント。
水から煮ると、素材からびっくりするくらい美味しいだしが出ます。
毎日のお味噌汁に頻繁に一番だしを使っているともったいない。
簡単だから1〜2日に一回は水出し昆布だしを作っています。


そして、写真右にあるのが一番だし。
水出し昆布のおだしを火にかけて、沸騰したらカップ四分の一くらいの
水を入れます。
(これは、鰹節が90℃で一番美味しいおだしが出るので、お湯の温度を
少しだけ下げるため)
そして鰹節を鍋にいっぱいに広がるくらい、つかみ入れて火を止める。
一呼吸置いて鰹節が沈んだら、一気にザルで漉します。
この時、ザルに残った鰹節をしぼらない方が香りの良い
きれいに澄んだおだしが出ます。

この一番だしは、言わば香りのおだし。
香りを楽しむ、ぐらぐら火を入れないお料理。
例えば、お吸い物、茶碗蒸し、おひたし、だし巻き卵、めんつゆ、
だしの出る野菜を入れていないときの味噌汁(ワカメとお豆腐等)・・・
そんなお料理に我が家では使っています。
一番だしの香りって、何ともいえず芳醇で幸せな香りです。
息子もおんぶされながら、一番だしをとると私の背中で「ぴちゃぴちゃ」
いつも美味しそうに口を動かしています。


そして写真左の二番だし。
一番だしをとった鰹節を捨ててしまうのはすごく勿体ないこと。
ここで二番だしをとると、一番だしで出し切れなかった旨みを引き出して
鰹節の良さを存分に引き出すことができるのです。

二番だしのとり方は、この一番だしをとっている横で、もうひとつお鍋に水をはって
ここに、水出し昆布で使った昆布+新しい昆布一切れと、一番だしで
使い終わった鰹節を入れて火にかけます。
沸騰したら、途中で追い鰹として、鰹節をひとつかみ追加して、さらに
15分くらい、ふつふつと沸き立つくらいの火加減で煮出して漉します。

二番だしって、残りカスからとった美味しくないダシっていう
イメージがありますが、そんなことはありません。

一番だしが香りのだしなのに対して、二番だしは旨みのだしです。

味見してみると分かりますが、一番だしはふわっと素晴らしい香りが
鼻を抜けてすっと消えるのに対して、二番だしは香りは劣りますが、
旨みの強い味がしっかり口に残ります。

この二番だしはとても使い勝手の良いおだし。
長い時間コトコト火にかける煮物に一番適しています。
例えば、肉じゃが、筑前煮、大根やかぼちゃ、他にも醤油と合わせて
調味料の一部として和え物の味を添えるのに使ったり、ゆでた野菜を
二番だしに浸して味をしみこませたり、もちろん余ったら味噌汁に
使えるし、我が家では万能選手のおだしです。

これらのおだしは、昆布だしは毎日昆布を水につけるだけなので
1〜2日に一回は作って、一番だしと二番だしは4日に一度くらい
まとめてひいて冷蔵庫に入れておきます。
(辰巳先生の料理本では1週間分をまとめてひくと書いてありました)
鰹節は血合いの少ない良いものを使うと、二番だしも美味しく無駄なく
使い切ることができます。

このおだしさえあれば、材料を切って醤油やみりんを入れて火にかける
だけで思い立ったときに煮物がすぐに作れます。
他にも、小腹がすいたときに、一番出汁を火にかけて醤油と塩で味付け
して、油揚げや野菜を入れたら、うどんやおじや煮麺(あたたかいそうめん)
などが簡単に作れます。

よく離乳食の本に、おだしを製氷皿で凍らせて・・・と書いてありますが、
冷凍すると香りと風味が落ちます。
日々の大人のおだしから取り分ければ十分です。


だしを使った料理で、私がいつも心がけていることは、うまみを足しすぎ
ないことです。
例えば、豚汁を作る場合・・・こういう料理は、根菜からもキノコからも
豚肉からも美味しいだしがたくさん出るので、ここで鰹節のだしを使うと
うまみが強すぎて「雑味」になります。
だから、我が家ではこういう時は水だし昆布ダシを使います。

ヒトの舌にある、「うまみ」をキャッチできる味蕾の数は決まっており、
その一定量を超えると他の「苦み」を感じるポケットでうまみ成分を
キャッチしてしまうので、うまみをやたらに足しても美味しいと感じ
にくくなってしまうそうです。

だから干し椎茸のだしと、昆布と鰹だしを合わせて筑前煮を作ったと
したら、それなりに美味しいかもしれませんが、にごった味になってしまい
すんだ上品な味にはならないのです。

料理も足し算引き算ですね。

おだしについて、大好きな辰巳先生の本より抜粋。

だし汁の滋養を手放し、科学うまみで舌先を偽って日々の食物を整えるのはやめましょう。特に幼児は、親の整えたものを全幅の信頼をかけて食するのですから、その信頼に応え、一生、健やかに生きてゆかれる基礎体力をつくってあげねばなりません。
・・・
だし汁をひく、ひかないという、いたって日常茶飯が食文化を左右し、ひいては生命を改善して伝えうるか否かにもかかわることになるでしょう。想像したくないかと思いますが、十日が一か月、一か月が一年、一年が十年、十年が一生。科学味と、本物のだし汁で生かされた細胞の力の差。顕微鏡下で立証されるはずです。
日本のだし汁は、他国のスープに比し、ほとんどインスタントに準じてひけます。この幸せを認め直しましょう。
だし汁をひくことは、むずかしいことではありません。やるか、やらないか、それだけです。



先日、久しぶりにテレビをつけたら、だしの素のCMで、
「煮物やおひたし、おにぎりにもだしの素〜!」
「うん!味が決まる!」
と大好きな宮崎あおいちゃんが言っていてショック・・・。
だいたい、おにぎりにもだしの素ってどうなの!?
お米の甘みを感じる前に化学調味料の旨みで舌が麻痺しちゃう。
日本人の舌を馬鹿にしていませんか?
とCMに腹を立てる私。

数年前に辰巳先生の講演会に行ったときも、辰巳先生の質問で
来場者のの7割もの人が化学調味のおだしを使っていると
回答していました。

ここで紹介したのはあくまでも我が家のおだしで、使っている
昆布や鰹節の違い、他にも煮干しだしや、干し椎茸のだし、
いろんなだしがあって、それぞれの家庭の味があって、
その子どもたちの舌の記憶が、いつかおふくろの味になるのではないでしょうか。

多くの家庭の味のベースがだしの素でみんな同じ味って・・・
これからの日本の食文化って大丈夫?って思ってしまう。

何日かに1回まとめておだしをひくことは、材料を切る片手間に
できることで、そんなに手間ではありません。

ひきたて一番だしに、塩を入れてほんの少しのお醤油で香りづけすれば
美味しいお吸い物のできあがり。
だしの素ではとうてい追随できない、その味と香りの素晴らしさを
ぜひ体感していただきたいものです。


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この記事へのコメント
こんばんわ。
私も「だしの素」のCMおかしいなぁと思っていました。
料理番組で、材料に「だしの素」ってあるのも違和感あります。

我が家はいちおうマクロビオティック行なっているので
鰹節は使用せず、昆布と干し椎茸で水出ししています。
本当につけておくだけで、全く手間じゃない。
最初は味薄いなぁと感じましたが、
徐々にその美味しさを実感出来るようになってきました。
せめて自分の家族には、滋味のある料理を出したいとひしひしと感じます。

Posted by 能海 寛 at 2010年04月12日 19:49
能海寛さま
コメントありがとうございます。
実家に帰っていたのでお返事が遅くなってすみませんでした。

料理番組で「だしの素」というのも、すごいですね。
辰巳先生の本にあるように、世界のスープと比して、
こんなに簡単に美味しいだしがとれる日本なのに・・・
テレビだとスポンサーの指示とかあるんでしょうね。

昆布と干し椎茸のおだしも美味しそうですね!
うちの息子もおだしで煮た野菜をパクパク食べる
ようになってきて、嬉しい今日この頃です。
Posted by sako at 2010年04月14日 09:44
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